ちゃんと契約をしていますが、契約通りに事が運ばないことも多々ある。それが派遣社員です。「派遣だからすぐ辞めれる」そう考えてしまう方が多いのです。そこで、契約を交わしている以上それに従うべきですが、使われる側の派遣社員にはすぐに辞めた場合どういったメリットやデメリットがあるのかを考えてみましょう。
法律上では派遣社員など期間限定の契約をしている人は、「やむを得ない理由」があれば途中契約の解消が可能です。よっぽどの理由がなければ定められた契約期間は満了しなければいけませんが、あくまで法律の話であり企業側が訴訟を起こさなければその後のトラブルにも発展しません。訴訟と言っても企業側に大きな損害を与えた場合なので、派遣社員は気楽に考えてしまうことがあるのです。
長期契約を途中で辞めたからと言って、派遣会社から愛想をつかされ働き先がなくなってしまうという点はあまり深く考える必要がありません。派遣会社など数えきれないほどありますから、「再スタートが簡単だ」という点はメリットです。
長期予定を短期で辞めてしまう場合、ウソをついて辞める方が多いでしょう。そこで、「結婚する」「実家に帰る」「夫が転勤する」など1度ウソをついてしまうとその先一生そのウソを背負って生きていかなければいけません。辞めた後にばったり前派遣先の上司にでも会ったらと考えると、ウソをつくよりは素直に辞めたほうが潔いといえますね。どちらにせよ、すぐに辞めてしまうと「立つ鳥跡を濁す」形となってしまいます。
派遣社員はすぐに辞めてしまうと企業側は考えています。だからこそ、予定人数より多くの派遣社員を雇う企業もあれば、雇う派遣の条件を厳しく設定している企業もあります。使う側である企業はどのような考えを持ち、どのようなメリット・デメリットがあるのか考えてみましょう。
企業側としては、「派遣社員はすぐに辞めていく人間が多い」と固定概念を持ってしまっているのが現状です。3か月で150人を雇って、70人程度しか残っていないと嘆く企業も数多く、すぐに辞めてしまう人間が多いから「だから派遣は・・・」と言われてしまうので、真面目に働いている人間からすればいい迷惑な話でしょう。
「社員のクビをきるとしたら一番に切られるのは派遣社員」という考えから、多くの派遣を雇い、辞めていった人間はそのままほおっておき残っている人数をクビにする形で調整する、という雇い方もできるわけです。人が足りなくなればすぐに派遣会社から違う人間を入れる、賢い使い方が出来るわけです。
「いつ辞めると言われるかわからない」「逃げられたらどうしようもない」ことが使う側の最大のデメリットです。電話1本で辞めることを伝える派遣社員や、ある日突然来なくなる派遣も多く企業側としては困ったものです。責任が軽いというか、甘く見過ぎている人間が多いというか。これはデメリットですが、企業側からすれば次に補充する人間はいくらでもいると考え、大きな痛手とはならない点はメリットです。